こんにちは、サトルです!
打席に入って初球のストライク球を打ちに行くのって勇気が要りますよね~(;^ω^)
けれど初球を狙わないのは損してますよ!
野球をしていると、よく次のようなことを聞いたことがありませんか?
- 「先頭バッターは、初球は振らずに球数を投げさせるべきだ!」
- 「初球を打ってヒットを打ったのに、初球から打ったことに対して注意された・・・」
- 「ピッチャーに球数を投げさせるために、ファーストストライクは慎重に!」
これらは全て、古臭い昔ながらの考え方だと思います。
この記事では、「これらの考え方がなぜ間違っているのか?」「ファーストストライクを打ちに行くメリットは何なんのか?」ということを解説していきます。
野球における「攻撃」の目的は”得点”すること
野球において、「打席に立つ」ことの目的って考えたことありますか?
野球というスポーツは、試合終了時点で”相手よりも1点でも多く得点している”チームが勝ちとなります。
ということは、攻撃の目的は、”相手よりも1点でも多く得点すること”です。
そのために、攻撃イニングでは、3つのアウトを取られるまでにホームインを目指します。
これを規定のイニング数を消化した時点で競います。
したがって、投手力や守備力に絶対的な自信があり、1点も取られる心配はない!というチームであれば、規定イニングの間に1得点だけでもできれば勝利できます。
しかし、そんなドキドキ・ハラハラな試合展開よりも、得点を多くとることにこしたことはありません。
初球を振らないことが美徳だと考えられている理由とそのデメリット
これらを加味して、冒頭に書いた考え方を見てみましょう。
- 「先頭バッターは、初球は振らずに球数を投げさせるべきだ!」
- 「初球を打ってヒットを打ったのに、初球から打ったことに対して注意された・・・」
- 「ピッチャーに球数を投げさせるために、ファーストストライクは慎重に!」
これらに共通している考え方は、「相手ピッチャーに1球でも多く投げさせる」ということです。
そうすることのメリットは次のことが考えられます。
- 球種が分かる
- 球数を投げさせて疲れさせる
- 味方陣にタイミングを取る機会を与える
しかし、これらは本当にメリットになっているでしょうか?
球種が分かっても、実際に打席に立って見てみないことには感覚は分かりませんし、なんなら試合前の投球練習を見ていれば分かる情報もありますよね。
そもそも、バットを振ってこない打者に対して、バッテリーは簡単にストライクを取ろうとしますから、変化球(特に決め球)については、そんな簡単に投げてきません。
また、球数を投げさせても、初球を打たないと分かっているバッターにストライクを取りにいくことほど楽なものはありません。さらに、そのピッチャーを疲れさせても継投に入れば意味がありません。
とにかく、これ以降で紹介する「ファーストストライクを打ちに行くメリット」に比べて、「ファーストストライクを振らない」ことのメリットとして考えられていることは、効果が薄いですし、デメリットにも成り得ることになります。
ここから先で紹介する「ファーストストライクを打ちにいくメリット」をしっかり理解して、効果的な攻撃を実践しましょう!
ファーストストライクを打ちにいくメリット
これを読んで、自信をもって初球からスイングできるようにしましょう!
打者が打席に立てば、それは相手バッテリーとの勝負になります。その打席においてファーストストライクをしっかり打ちに行くことのメリットは次の通りです。
- 打率が上がる
- 出塁率が上がる
- バッテリーがボール先行で考え始める【重要!】
これらは全てが関係し合って効果を生み出しています。それぞれについて詳しく解説します。
①打率が上がる
野球は9イニングの場合、27個のアウトを取られるまでの間に、得点をいかに多くとれるかが勝負になります。
これを打者単体で見た場合は、1個のアウトとは、3ストライクを取られるまでの間に打ち、その結果出塁できるかどうかです。
ポイントは「出塁」であり、打ち損じても「出塁」できればいいのです。
また、ランナーがいるような場面では、3ストライクを取られるまでの間に、自分の役割を全うできればいいわけです。
一方、バッテリー目線で考えると、3ストライクを取るまでの間に使える”ボール”の数は3つあります。(4つでフォアボール)
したがって、うまくボール球を使いながら、空振りや見逃しを狙ったり、ボール球で誘って打ち損じさせたりしてアウトを狙うわけです。
そうすると、バッテリーというのは、初球は”ボール”で入るよりも”ストライク”から入りたいという心理が大きくなります。
打者はこれを狙わない手はありません。初球のストライクを取りに来る球を狙いすますのです。
また、打者はたとえ空振りしたりファウルになったりしても、あと2球ストライクを狙う機会が残っています。
まとめると、初球を打ちに行くことで打率が上がるプロセスは次の通りとなります。
- バッテリーは初球ストライクから入りたい
- 打者はそこを狙いすまして強く振ることができる(空振りでもOK)
- 結果、強い打球を打つことができる
②出塁率が上がる
「①打率が上がる」で解説した通り、初球ストライクを狙って打ちに行くということは、バットを強く振ることができます。
この”バットを強く振る”ことの効果を考えると、次のことが挙げられます。
- 強い当たりを打つことができる
- 守備位置が後ろ寄りになる
- バッテリーが警戒し始める
これは、これまでの経験上、本当に効果があります。
バッテリーとしても、初球からフルスイングしてくるバッターは本当に怖いです。一発当たれば長打となり、長打となれば一気に得点確率が上がります。
そうなると、内外野の守備位置は長打を警戒して後ろ寄りに下がり始めます。
守備位置が後ろに下がることでさらにメリットが発生します。
- 打ち損じのボテボテのゴロが内野安打になる
- 内外野間のポテンヒットが多くなる
- セフティバントが決まりやすくなる
これによって出塁率が格段に上がります。チーム全員が徹底してファーストストライクを強く振りにいけば、1試合当たりの出塁率は大幅に上がることでしょう。
また、先に述べたように、バッテリーは打者を警戒しますから、ボール先行となり、フォアボールも増えますし、球数も必然的に多くなります。
したがって、球数を増やすために”見送る”よりも、ファーストストライクを強く振りに行った方が、1試合トータルとしては球数を多く投げさせることにもなります。
③バッテリーがボール先行で考え始める
「②出塁率が上がる」でも簡単に説明しましたが、さらに詳しく解説します。
バッテリー心理から考えてください。攻撃チームが徹底して初球のストライクを取りに行く球を強振して狙ってきていると感じれば、とても怖くないですか?
僕がキャッチャーの時は怖くてボール球から入ってしまいます(;^ω^)
その怖さを感じたバッテリーは、厳しいコースでストライクを狙うか、もしくはストライクからボールに変わる変化球などから入るような配球になります。
そうなると、初球がボールになる確率が増えるとともに、変化球を多投することとなり、結果として投手の疲労は溜まっていきます。
これこそまさに、本記事の冒頭に記した、”古臭い考え方”で狙っていた効果ではないでしょうか?
まとめ
まとめると、投手にたくさん投げさせたいとか考える場合、打者目線で考えるよりも、バッテリー目線でも考えてみてください。
振らないバッターは怖くないし、強振してくるバッターは警戒されます。
ただし、この考え方についても、他の記事で記載していることと同様に、チームとして意識を統一して、共通認識のチーム方針として実践しましょう。一人が単体で実践しても、相手チームを動かすことはできません。
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